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8. 二直線の交点計算と応用

8.1 最も基礎的な算法


8.1.1 中学の算数では代数として表れる

 平面幾何学では、点の位置を二直線の交点で定義することが、作図公準の一つです。代数学は、わりに記号を使う学問です。中学校の数学で習う二元の連立方程式を解く問題は、幾何学での二直線の交点を求める問題でもあるのです。直線のグラフを代数式「y=ax+b」の形で教わるとき、実は直交座標系の約束があって、座標軸も直線として扱います。二直線の交点を求めるとき、座標軸をもう一つの直線と考えたときの交点の性質が、定数のa,bから求まります。教科の演習問題で扱われるときは、交点が求まらない条件を含ませていません。改めて、一般的な二直線の交点を代数的に求めようとすると、二直線が平行であるとき、また平行に近くなる、などの特殊な条件をどのように解決するかを考えておかなければなりません。このときにしきい値の考え方が必要になります。
2008.8 橋梁&都市PROJECT

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