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7. コンピュータグラフィックスの基礎

7.4 作図装置の制御


7.4.3 ユーザが利用する作図命令

 パソコンのモニタをグラフィックス画面として使いたいとき、何かのプログラミング言語に用意してあるグラフィックス命令を使わなければなりません。この方法が厄介になりました。考え方は、Windowsの環境に擬似的なグラフィックス装置を準備することから始めます。まずフォーム(通称で言う方のウインドウ)を用意し、その中にハードウエア的な性格を持たせたグラフィックス画面を載せます。総称ではオブジェクト(物の意味:コンポーネントなどの用語も見ます)ですが、より具体的な名称として、ピクチャーとかキャンバスとも言います。この言い方はプログラミング言語によって異なるので厄介です。具体的に線を引く命令(メソッドと言います)はMoveTo/LineToのペアが標準的です。これは、間接的にグラフィックス用のデバイスドライバを呼んでいますが、かなり物理的な性格を持っています。これは、画面座標系として左上を原点とした整数座標系であって、寸法単位はピクセルです。その最大値はモニタの解像度で決まります。このグラフィックス命令を生で使うこともできますが、ユーザが使い易い方法に直す、ユーザ定義のデバイスドライバを追加することを考えます。具体的に言えば、作図の座標系に数学座標系を使うとすると、座標変換を加えてから作図命令のメソッドを呼ぶようにします。
2008.7 橋梁&都市PROJECT

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