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7. コンピュータグラフィックスの基礎

7.4 作図装置の制御


7.4.1 モニタはソフトコピーの道具であること

 文字や図は、紙に描いて利用することが最終の形態です。この紙媒体をコンピュータの用語ではハードコピーと言います。このときに用紙寸法と図形の絶対的な寸法を理解しておきます。ハードコピーで得る前に、コンピュータのモニタで観察することもありますし、モニタ上にディスプレイさせるだけで済ますこともあります。こちらはソフトコピーと当てます。モニタの物理的な大きさは種々ありますので、図の絶対的な寸法が意味を持たなくなります。これは困る場合があります。ワードプロセッサで原稿を作成して、それを用紙に印刷させたいとき、画面上の原稿寸法が用紙寸法とほぼ等しくなるように工夫します。これを表す用語が、WYSIWYGです。元のスペルは、What You See Is What You Get、日本語で言えば、「見たままが得られる」です。用紙に図を描き出す装置(グラフィックスデバイス)は、ペン描きが主体であったときはプロッタと言い、文字を書き出す方をプリンタと言い、原理的にも別の装置でした。レーザプリンタやインクジェットプリンタが開発されて、プリンタとプロッタの境界が無くなりましたので、プリンタでも画像描画ができるようになりました。モニタは、文字も図も表示できますが、文字と図の表示は、プログラミング上では別デバイス扱いとして別フォームを当てます。
2008.7 橋梁&都市PROJECT

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