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7. コンピュータグラフィックスの基礎

7.3 投影図を作成する手順


7.3.2 立体的な形状は投影変換が必要である

 立体的な形状を平面的な図で表すには、三次元の図形データを二次元のデータに変換する投影変換が必要です。これが(1)のカメラの準備と、(3)の撮影です。変換されたデータを使って画像を表示するのが(4)です。デジタルカメラのように、フイルムにデータを取り込むまでもなく、直ぐに画像を見たいこともありますので、(3)と(4)とを合わせたコマンドを用意してあります。平面的な幾何モデルは、(1)と(3)の処理が必要ありませんので、(2)の処理を済ませて(4)を行わせます。(2)のDPWINDはデフォルトの座標設定(DPWIND   0,0,640)を使うことができます。横幅寸法数値の640は、標準のグラフィックスモニタの解像度(640×480ピクセル)の横寸法を意識した値です。立体的な形状を表示するときは、カメラ定義DPCAMがほぼ必須です。これもデフォルト定義を決めてあって、斜投影モードに設定してあります。カメラの位置を世界座標の(1000,300,300)の位置から原点を見る向きです。中心投影のカメラの向きは、カメラが世界座標のどの位置にあっても、原点を光軸中心で捉える向きで設定しますので、よほどのことがない限り、多面体の像を視野から外すことはありません。ただし、カメラの位置が、原点に近すぎて多面体の内側に入るか、レンズの向きの反対側に在ると、多面体の表面の向きが見えないと判断することになりますので、正しい投影図が得られません。
2008.7 橋梁&都市PROJECT

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