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7. コンピュータグラフィックスの基礎

7.2 座標系とカメラの概念


7.2.1 まず世界座標系を理解する

 幾何モデルを投影図で表すときには、あらかじめ、幾つかの座標系の概念を理解しておく必要があります。幾何モデルは、仮想の三次元空間(x,y,z)に作ります。最初に基本とする座標系を決め、これを@世界座標系と呼びます。我々の現実空間に当てるときは、都合のよい世界座標系のコピーを決めればよく、例えば、眼の前のデスクトップ(desk top:机の上の意)に世界を考えるとよいでしょう。机から手前側にx軸、右手方向にy軸、高さ方向にz軸を考えます。座標原点は、机の上の、或る高さに浮かして考えます。原点を机の表面に置き、高さ方向だけの半世界に品物(幾何モデル)を置くとすると、高さの低い側のz座標値を決めるときに少し不便です。座標軸の英字記号に(x,y,z)と使いましたが、記号の使い方、向きの約束は、使う側の都合で決めます。これが混乱の始まりです。実務の測量で使う測量座標系は、X軸を北向き、Y軸を東向きに約束した右手系ですし、構造解析では上下方向の向きは、下向きを正方向とする、などの習慣を尊重しなければなりません。ここでは、右手系の直交座標系、通称でいうデカルト座標系、または数学座標系を考えます。
2008.7 橋梁&都市PROJECT

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