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7. コンピュータグラフィックスの基礎

7.2 座標系とカメラの概念


7.2.2 仮想のカメラを考える

 立体的な幾何モデルを観察する我々の眼を代表するのが仮想のカメラです。カメラが写した映像はパソコンのグラフィックスモニタに表示し、それを我々が観察する手順を考えます。カメラは、仮想の世界座標系の中を自由に移動できるのですが、標準状態はデスクトップの手前、世界座標の+x側にあって、世界座標の原点を見る位置関係を考えます。そうすると、モニタをデスクトップ手前に置いた状態は、あたかも窓枠(ウインドウ)を通して仮想の三次元空間のモデルを見ているような相似関係になります。このときに考えるカメラは、世界座標系の中での位置関係を決めます。この方法は、カメラ本体にA局所座標系を決めておいて、その座標系を世界座標系で定義します。カメラが見ている像は、Bカメラ座標系で測りますので、幾何モデルの世界座標は、カメラを通したC視点座標系に変わって見えます。これは、幾何学的に言えば、世界座標系をカメラ座標系に変換する座標変換です。
2008.7 橋梁&都市PROJECT

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