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6. 幾何モデリングの序章

6.3 幾何モデルの作成


6.3.10  2.5次元モデルの例題

 図6.3は、まず切り紙モデルとして日本地図を作成します。データは、北海道・本州・四国・九州、それに沖縄を、海岸線を一周する閉じた多角形として準備し、切り紙モデルを作ります。本州は、琵琶湖の個所に、その図形を引き算処理をして穴を開けてあります。これらの切り紙モデルに、個別の高さのデータを属性として与え、2.5次元モデルとしての多面体モデルに変換し、中心投影図で描いたものです。最初の平面図形モデルは、それぞれの島単位で独立した切り紙単位で定義しますが、これを一まとめにして扱う方法として、論理的な関連を付けるツリー構造(family tree)に組み立ててあります。それは、例えば本州を親データとし、他の島単位は親子関係でつないでおきます。親を指定して作図命令を出すと、その家族構成をまとめて作図します。図6.4の方は、矩形を回転させながら上に重ねる方法で地図モデルを作成しておいて、高さの属性を変えて螺旋階段に合成したものです。立体化したデータ構造に余分な線分が残っていますが、これを消去するプログラム修正作業は未だ手を付けてありません。

図6.3 日本地図とそれから作成した2.5次元モデル


図6.4 螺旋階段に合成した2.5次元モデル
2008.6 橋梁&都市PROJECT

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