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3. 図形要素間の演算

3.5 積の約束


3.5.3 論理積もあること

 幾何学で言う点・直線・平面は、場所を指す概念ですので実体はありません。これに実体を当てる概念が集合(set)です。直線・平面は、無限に多くの点が直線または平面に並んでいるモデルを考え、これを集合とします。より具体的な実例は、コンピュータのモニタ画面です。ここには、平面的に、解像度で、例えば(800×600)の個数のピクセル要素で埋められています。線を描くときは、線状に並んだピクセルの集合を選んで、指定された色で発色させます。白黒モードの場合には、ビット情報のon/offに対応させ、論理計算ができる論理データの集合として扱うことができます。二つの論理変数間の論理計算は、論理積(and)・論理和(or)・否定(not)が基本演算であって、これを組み合わせることで、その他の論理演算を組み立てることができます。ここでも積の用語が現れます。コンピュータの中での論理演算は、論理変数を整数型変数で代用させ、レジスタのビット並びで、対応するビット位置間で行わせます。そうすると、整数同士の積には、算術的な掛け算と論理積と二種類になりますので、掛け算に * を使い、論理積の演算記号に & を当てます。同じように、論理和は、算術演算の加算記号+に代える別の演算表記が必要です。この表記法は、一般的なプログラミング言語では種々の方法があります。C/C++言語では、縦棒 | を使います。GBASICを開発していた1980年代には、キーボードにこの活字がありませんでしたので、 @ を採用しました。その約束を現在のバージョンでも引き継ぎました。
2008.3 橋梁&都市PROJECT

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