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12. 実用文書作成と話し方

12.4 エピローグ


12.4.8 コンピュータ専門家との連携が必要であること

 文書を作成することは、その時点での記録を残す意義があります。これをアーカイブ(archive)の用語で表します。一旦作成すると、内容の変更を殆どしません。文芸書は、それでもよく、著作権で他者の再利用を保護しています。しかし、かなりの著作は、発売された時点で購入しなければ二度と見ることができません。一方、教育目的の書き物や実務のデータなどの資料は、他者の再利用が普通ですし、内容の弾力的な変更も必要です。従来の印刷出版の形態であると、動的な対応を殆ど考えません。電子化した文書は、書き換えが弾力的にできます。そのことに対応するように、文書を作成する時代になってきました。印刷物であると、校正ミスは改訂版を出さなければ修正ができません。正誤表を後から出すとしても、それを原本に加えることを読者がすることは、殆どできません。このことについては、電子化文書は素早く対応できます。ただし、筆者の経験から言うと、コンピュータのシステムが変更されると、読めなくなる被害にも遭いました。これは資源の管理の問題です。したがって、こちらの方のコンピュータ専門家との連携が、これからの文書作成、保存、利用の課題です。
2010.12 橋梁&都市PROJECT

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