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12. 実用文書作成と話し方

12.4 エピローグ


12.4.7 文書の発表形式を三通り準備すること

 結論から言うと、筆者の著作は、読者に対して三通りの利用形態を考えています。第一は、従来通りの雑誌形式に搭載する報文です。科学技術系の雑誌は、専門別に大学や協会の図書館で保存され、その気になれば古い記録を探すことができます。第二は、インターネットを利用する方法です。筆者の連載原稿は、連載が完了した時点で、段落単位でHTML文書に落とし、索引、目次とリンクさせ、関連を付けた段落単位で発信しています。写真などは、元になる雑誌原稿ではモノクロでしか載せられませんが、インターネットに載せる場合にはカラー版が使えます。この利用はモニタでの閲覧が主な目的です。科学技術関係の書籍は、文芸書とは違って、頭から順に読むのではなく、関連する個所の拾い読みも普通です。したがって、読者の立場ではハードコピーにして全体を見たい要望もあります。そこで、第三の形態として、連載全体をPDF形式に落とし、読者側でダウンロードしてハードコピーが得られるようにしてあります。最近は、PDF形式のファイルを持ち込めば、小部数であっても印刷・製本サービスをしてくれる街中の印刷屋さんがありますので、自宅でコピー機を持たなくても済むようになりました。
2010.12 橋梁&都市PROJECT

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