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12. 実用文書作成と話し方

12.4 エピローグ


12.4.4 段落校正を意識してあること

 筆者の原稿は、A4版の用紙に印刷して利用できる体裁を考えてMS-Wordで作成しています。一ページは、全角で約2000字、これを大体三つの段落(paragraph)で構成しますので、一段落は600字前後です。段落の区切りは改行です。このようにしてあると、行末での自動改行が効いて、モニタで閲覧するとき、見易い文書になります。また、次のページに段落単位の文章が続かないようにするため、最初に書いた文の削除や挿入などの操作も加えます。一般的なレポートや論文では段落に見出し(caption)を付けませんが、筆者の元原稿には要旨の意義を持たせて番号なしの見出しを付けました。この段落単位は、モニタの画面に程よく収まる分量になります。段落単位は一つの主張をまとめる単位です。このため、原稿の段階で段落単位の作文をしておいて、全体文章の中で、順番を変えることもします。段落の概念は、欧米の文書作成作法では常識になっているようです。編集記述言語HTMLでは、章・節・項の見出し部分をヘッダー(header)と言い、<H>、</H>のローマ字を使って区切ります。そして、パラグラフの区切りに<P>、</P>を使います。このPがパラグラフから来ています。日本語の作文指導で、パラグラフの意義と使い方を丁寧に触れていることは見ません。論文などの構成は、章・節・項単位に番号を付けます。実は、項は複数の段落から構成するのが基本です。筆者の元原稿は項番号を付けませんが、インターネットで閲覧する目的に整理したものは、項番号を付けてあって、索引をするときの手掛かりになるようにしてあります。
2010.12 橋梁&都市PROJECT

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