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12. 実用文書作成と話し方

12.4 エピローグ


12.4.3 耳で聞いて分かる文章にしたこと

 筆者の文体は「です・ます調」つまり、文を声に出して言っても不自然にならないように注意しています。原稿を眼で見ながら発声するとき、漢字を訓読みするか、音読みするかで迷わないようにするには、送り仮名を適切に使うことにあることも分かってきました。読みに迷う場合が想定されている個所では、ワープロ原稿では括弧で読みを入れることもしています。英語に原点のあるカタカナ語は、できるだけ日本語も添えるようにし、そうでない場合は元のスペルを付記しています。漢字を一字使い、その前後が仮名であれば、基本的に訓読みです。二字の漢字が並び、前後に仮名があれば、普通は音読みの熟語です。三字以上の漢字が並ぶとき、読み方の混乱が起こります。人が読んでいるときには正しく読める場合であっても、テキストファイルをコンピュータが読んで発声させるときに間違いが起こる例が知られるようになりました。日本語は分かち書きをしない習慣です。我々の言葉遣いでは、僅かですが息継ぎに間(ま)を入れます。文が長くなるときは、意識してコンマ(読点)を使います。筆者の文章では、主語を立てる「は」の後には、必ず読点を入れています。二字以上の漢字が並んで一つの熟語になるとき、連音または連声で発声し、そうでないときは、僅かの息継ぎがあります。これをワープロで書き言葉にするとき、筆者は半角の空白を使うことも試みています。具体的な書き方の資料は、インターネット上で「実用文書のまとめ方」に載せました。
2010.12 橋梁&都市PROJECT

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