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12. 実用文書作成と話し方

12.4 エピローグ


12.4.1 筆者の試み

 筆者は長らく大学に職を得ていました。大学は、研究と教育をすることを目的に掲げています。研究の方は、先進的な課題に興味を持つのは当然です。一方、教育の方は、毎年新しい新人を受け入れ、保守的とも言える地味な基礎教育を繰り返さなければなりません。これを怠ると、研究に協力してもらう戦力維持に支障が出ます。レポートの作文や発表の仕方、つまり、書き方と話し方の教育は、最も基本的な教育課題ですので、手前味噌にはなりますが、筆者は、かなり意識してきました。筆者が雑誌「橋梁と都市Project」に連載した書き物の大部分は、筆者が若い時に作成したテキスト原稿の焼き直しです。教育授業の標準は、100分をコマ単位として一学期15回ですので、筆者の連載は一年間12回を区切りにするように章の構成を計画しました。中身は、時代が変っても大きく変りませんが、時代に合わせた改訂も意識してきました。
2010.12 橋梁&都市PROJECT

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