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10. データベース言語SQLの解説

10.2 問い合わせの儀式


10.2.5 クラスと言うプログラム単位が考えられたこと

 何かのプログラミング言語を使って少し込み入った処理をしたいときは、一般的にはサブプログラム(sub-program)の集合を作ります。小単位のステートメントやサブプログラムの集合をモジュール(module)と言い、モジュールの集合が一単位のプログラムです。プログラミングの作業性を効率化するには、全体を一つのモジュールに作成するのではなく、適度な独立性のある単位に分けます。この考え方はソフトウエア工学(software engineering)の一つです。データベースは外部のディスク装置を利用しますので、このライブラリはオブジェクト指向で作成され、中身はカプセル化されます。このオブジェクト指向のモジュール単位をクラス(class)と言うようになりました。この中身は、装置の使い方に関係のあるデータ定義(属性プロパティ:property)と、装置を制御する命令(メソッド:method)とを含めますので、ソフトウエアではあっても、物(object)扱いをするようになりました。OSがWindowsになったことで、本体装置を制御する別の擬似的な装置をGUIの画面に表示し、それを扱うプログラミングが必要になりました。この擬似的な装置を通称(普通名詞)でコントロールと言い、個別には、より具体的な普通名詞(フォーム、ボタン、ラベル、テキストボックスなど)を使います。ユーザレベルでは、それぞれに固有名詞を当てて宣言して使います。Windowsのシステムでも使うコントロールの定義は、コンピュータ側(システム)が標準として持っています。しかし、特殊なコントロールは、サードパーティがクラスライブラリとして提供しますので、そのライブラリを参照する宣言が必要になります。この作業全体を統合開発環境:IDEが管理します。
2010.10 橋梁&都市PROJECT

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