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10. データベース言語SQLの解説

10.2 問い合わせの儀式


10.2.4 埋め込み言語のスタイルは特別ではないこと

 何かの文書の中に別仕様の言葉を混ぜる方法は、普通に見られます。典型的な例は、文芸小説です。状況説明の文と、引用符で括った会話の文が混ざります。会話の部分だけを並べる作品がドラマの脚本です。また、文単位で見ると、日本語では漢字が中国からの外来語ですので、熟語には音読み熟語と訓読み熟語が混ざります。さらにカタカナ語を混ぜると、主体性の無い、妙な文書になることがあります。種類の違う文構造を混ぜる方法がプログラミング言語でも採用されるようになりました。プログラマは、一つの言語だけの利用にこだわらず、種々の言語にも弾力的に対応しなければなりません。英語の環境では、言語違いは方言違い程度の認識です。コンピュータを擬人化し、その人に読んで理解してもらうには、方言違いの用語の定義と宣言の儀式が必要です。コンピュータ側が、その混合文を解釈して実行する方法が二通りあります。一つは、コンパイラを介して実行文に直す方法、二つ目がインタプリタ方式です。後者の方法は、即時性があります。代表的にはインタネットの閲覧ソフト(ブラウザ:browser)が解読するHTML文書がそうです。これも、プログラム文と解釈できます。HTML文書に種々の機能が追加できるように文書の仕様が拡充(extended)されてきました。スクリプト言語にJava Script, VB Scriptが使えるように進化してきました。それを解読する閲覧ソフトの機能が対応していないと読めません。したがって、迷惑なことに、ユーザの方で使わない機能が追加されても、頻繁にバージョンの改訂が提案されます。かなり大幅な改訂が加えられたものが、XHTML版です。Xはextendedの意義です。しかし、改訂で、使えなくなる機能があると悲劇が起きます。
2010.10 橋梁&都市PROJECT

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