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9. データベースと文字処理

9.4 プログラミングする前の予備知識


9.4.2 ソフトウエアの機能を理解すること

 マイクロソフトのACCESSは、パソコン上で、本格的なリレーショナルデータベース(relational database)の、作成から利用までが一通りできる、欲張ったツールです。データを納めたファイルであると同時に、検索に利用するプログラム部分を持たせることができます。ただし、常にできるようには準備されていませんので、目的に合わせたプログラミングが必要です。リレーショナルを考えなければ、EXCELは、カード型データベースのツールとして、そこそこの役にたちます。データベース用の元データは、ファイルにまとめなければなりません。ファイルの読み書きと検索の効率を上げるため、プログラムと密接な関連を持たせたデータ構造の設計が必要です。ACCESSでは、ファイル本体のほかに、データベース管理用プログラムとの接続情報を集めた全体を、拡張子(.mdb)を付けたファイル名で扱います。これは、統合開発環境(IDE)を構築していますので、データだけを集めた単体のファイルではありません。このファイルを開くと、ここから種々の処理の実行プログラム(作成してあれば)を間接的に呼ぶことができます。利用形態を工夫したいとなると、別のプログラミング言語からACCESSのファイル部分を使うことができます。ただし、最初からは準備されていません。ACCESSでは、自前でプログラミングができるように、Visual Basicの簡易版が利用できるようになっています。マイクロソフトのOfficeソフトウエアグループには、Visual Basic 6.0 本体(2010年現在のバージョン、VB6と略記します)を含んでいませんので、この簡易版をVBA(Visual Basic for Applications)と言います。
2010.9 橋梁&都市PROJECT

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