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8. 論理を表す文と式

8.1 文章論理と計算論理


8.1.2 コンピュータ相手に言葉で説明する

 普通の言葉で、相手に説明して間違いなく理解してもらいたいとき、論理学の用語を踏まえた言葉遣いをします。コンピュータを擬人化し、何かの作業を依頼するときの文書、つまりプログラム文書は、誤解が生じない、論理的な構文だけで構成します。コンピュータによる処理は、数値計算に使うことが主な目的ですので、文科的な学問である論理学とは無縁であると考え易いところです。しかし、意外なことに、プログラミングは一種の作文ですので、論理学的な素養が必須です。演算子を使う数学的論理式で論理手順を説明すると、従来の文章論理学の説明に比べて明快になります。この章は、論理式の考え方を説明することに当てました。プログラミング文書では、レトリック的な要素を省く表現になります。表8.1の分類の中にある、推論(8)、理由(9)、許容(10)、命令・禁止(11)、説明文(13)、意見陳述(16)はありません。なお、定義文(12)は、プログラミングの場合には代入文のように、値を確定させる使い方が当たります。
表8.2 種々の論理記号(日本語ワープロで表現できる条件での表記です)

2010.8 橋梁&都市PROJECT

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