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7. 外国語としてのプログラミング言語

7.5 形容詞の扱いが必要になったこと


7.5.4 乱数は適当な値を決める感覚形容詞の数値とする

 シミュレーションをするとき、適当な数値を代入して結果を見る方法があります。モンテ・カルロ法(Monte Carlo Method)は、乱数を使って任意の条件を代入して結果を統計的に判断するときに使います。これは、言葉で言えば、「適当に」または「適当な」に当たります。コンピュータは、原因と結果とが正確に一対一に対応するように使います。理論にこだわる学者は、解析的な式で表すことを好み、確立統計的な手法を嫌う傾向があります。アインシュタインもそうであって、「神はサイコロを振らない」の言葉を残しています。実践技術の問題として、試行錯誤の言葉があるように、予測の立てられない事象の解析には、適当な選択をする場面が現れます。これは、適当な選択をする数値的な方法に乱数を使うことでモデル化します。この方法は、数値実験と言うことがあります。感覚に関係した形容詞または副詞をコンピュータが扱う例と考えることができます。ただし、数学的に厳密に言えば、これは擬似乱数と言い、非常に周期の長い、規則性のある関数として作られています。
2010.7 橋梁&都市PROJECT

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