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7. 外国語としてのプログラミング言語

7.5 形容詞の扱いが必要になったこと


7.5.3 オブジェクトの性質を表すデータをプロパティという

 オブジェクトには、種々の性質、つまり情報と機能とを持たせます。これをプロパティ(property:属性)と総称します。プログラミングでオブジェクトを参照するときには、プログラマが一意の名前(name)を宣言します。実際の画面上では見出し(caption)を使います。図形としてのデータは、寸法、位置、色使い、などの指定が必要です。デフォルトの文字や数値が決められていますが、プログラマが指定することも、また値を参照することもできます。このとき、階層的な関係にあるデータ集合の呼び方に、前節で説明した、名前の付け方の約束が関係します。寸法や色は形容詞的な性質ですが、客観性がありますので、数値データとして扱うことができます。画面に見えるか見えないかは、(yes/no)で判断する形容詞の性格がありますので、論理数の(true/false)または、その整数表現の(1,0)がデータです。数値化できない形容詞的な性質は、扱いません。例えば、オブジェクトの見てくれに当たるグラフィックスデザイン的な要素は、機能として第一義的な重要性はありませんが、ユーザに好まれるように、システム側の開発者が凝る傾向があります。アイコンの図柄は、もともと、文字が分からなくても利用できる分かり易い図柄がよいのですが、最近は種類が増え過ぎて、何を意味しているのかが分からないことも起こっています。フォームの上段には、アイコンを表示するツールバーと、文字で表記を選択するメニューバーとがあります。ツールバー無しでも作業を進めることができるようになっているのが基本です。
2010.7 橋梁&都市PROJECT

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