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7. 外国語としてのプログラミング言語

7.4 データの定義と名前で宣言する儀式


7.4.5 C言語には構造体というデータ構成法がある

 EXCELまたはACCESSを標準的に使って表の形式にデータを格納することを想定して、このデータをプログラミング言語で扱いたいとします。エクセルの表一行分は、レコードと言うことがあり、一単位のデータ集合です。データ型は列要素によって異なるとします。C言語では、型がそれぞれ異なったデータの集合を一単位で扱うように、この全体に名前を付けた構造体を宣言して利用することができます。配列に構成して使うこともできますので、複数行の表形式のデータを扱うことができます。構造体単位で参照するときと、中身の構成要素(メンバ:member)を参照するときとの区別が必要です。プログラミング文では、日本語の「の」の使いかと同じように、表記する方法に種々の工夫があります。標準では、集合の大きい方から小さい方の順です。これに、小数点を挟む方法が使われるようになりました。例えば「Aichi.Nagoya」です。また単独に命名する必要があるときは、小数点を省いて、覚えやすいAichiNagoyaの造語法も使います。この場合、英字並びは大文字と小文字とを使い分けますので、眼で見て語の使い方の正否を判定するようにもなってきました。しかし、E-mailのアドレス表示などでは、英語の習慣では逆順表記「Nagoya.Aichi」が普通です。これらの表記法の使い分けは、英米人も混乱するようですので、その分、マニュアルの説明がくどくなります。C言語では、構造体のメンバを参照するとき、「Aichi->Nagoya」のような書き方の約束も定義されています。なお、Visual Basicには、構造体に相当するデータ型の定義がありませんので、特別なデータコントロールを介して、データ材料とする元のEXXELまたはACCESSの表を利用します。
2010.7 橋梁&都市PROJECT

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