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7. 外国語としてのプログラミング言語

7.3 動詞の意義と使われ方


7.3.9 単語の文字数に長さの制限があること

 ユーザがコンピュータに指示を出す文字並びは、なるべくなら、その場面に合った説明的な文章になるのが理想です。コンピュータ側では、文字並びの解読処理が必要ですので、その作業効率を上げるための規則を作ります。その一つは、単語の長さを制限することです。一つの単語として扱う名前は、標準として英字を頭に置いて、英字と数字との文字並びで表します。数学では、変数を表す文字に、英字またはギリシャ文字1字を当てるのが普通です。これを大文字・小文字・斜体などで使い分けます。多種類の変数名を必要とするときは、下付きの数字や文字を付けます。初期のFORTRANは、7文字以上の長い単語名を扱うことができませんでした。したがって、短い変数名であっても何とか意味を表すことができるときは、方言として理解できます。そうでないときは、暗号のようになります。そのため、この文字並びの単語が何を表しているのかの説明(コメント文)を丁寧に作成することが推奨されていました。COBOLでは、変数名などの意味が分かるように、記号化しないで、長いデータ名を直接使う方法を推奨しています。複合名詞を使いたい要望が増えてきましたので、一語に繋ぐとき、間に記号を置く約束を持つプログラミング言語も増えてきました。COBOLではハイフン「‐」が使えます。ただし、単語の最大文字数が32までの制限がありました。最近のプログラミング言語では、文字解読処理の部分の機能が拡充されて、かなり長い文字並びの単語も使えるようになりました。
2010.7 橋梁&都市PROJECT

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