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7. 外国語としてのプログラミング言語

7.2 言語が使われる環境


7.2.3 マウスとキーボードの併用作業は避けたい

 パーソナルコンピュータ(パソコン)は、欧米ではプロ級のタイピング技能を持った女性秘書のツールとして普及してきた経緯があります。タイピング作業は文字入力ですので、キーボードから手が離れる操作が間に挟まる作業手順を嫌います。マウスだけを使う文字入力、タッチパネル式文字入力は、銀行のATMの操作画面に応用されますが、操作性はよくありません。プロ級タイピストが扱う特殊操作は、CTRLキーと他のキーとの組み合わせで入力するキーショートカットを使います。SHIFTキーは、キーボードの左右にあって、小指を使う位置にあります。CTRLキーも、欧米で使うキーボードは、左右に、SHIFTキーの近くにあって、小指を使う位置にあります。キーボード全体の寸法は、手の寸法と関係しますし、キーを見ないで操作するBlind Touch Typingを考えた簡素なレイアウトにします。図7.1は、IBM社が提案したキーボードのデザインです。これらは、アルファベットを使う言語環境から育った習慣で提案されたことを理解しておきます。最近では、携帯電話でメールの原稿を作成するときは、片手だけで文字入力ができるような入力方法も工夫されました。また、電子辞書や関数電卓は、小寸法のキーボードが付き、それなりの便利さもありますので、これらを使い分ける時代になりました。

図7.1 IBM社が提案した101-key keyboardのキーレイアウト
2010.7 橋梁&都市PROJECT

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