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7. 外国語としてのプログラミング言語

7.2 言語が使われる環境


7.2.2 コンピュータ側が理解する語彙を知っておく

 コンピュータは、一種の電子機械装置であって、初期にはmachineとも呼ばれ、手動で操作するキー・ボタン・スイッチなどが並びました。コンピュータの心臓部がCPU(中央演算処理装置)であって、ここは手動で直接操作のできない電子的なスイッチの集合です。データの入力用と計算結果の出力用の機械装置が大きな空間を占めていました。この全体を手動スイッチなどで制御することは物理的に不可能ですので、キーボードからの文字信号の並びを工夫して、スイッチ操作に代える通信方法が工夫されました。初期のコンピュータは、電報の送受信に使うテレタイプライタ(Tele-Type-Writer: TTY)を使いました。コンピュータを起動させると、オペレーティングシステムが実行されます。単にシステムとも言い、これもプログラムの一種です。システムは、「あらかじめ決めてある」単純な文字列の入力を待ちます。この文字並びをコマンド(命令語:command)と言います。これによる実行が済むと、再び待ち状態に戻ります。これをコマンド起動型(command driven)のシステムと言い、DOS(Disk Operating System)がその代表です。また、CUIとも同義です。コマンドの機能は、個別に実行形式のプログラムファイルになっています。この機能が、コンピュータ側の持つ知識に当たります。一方、Windowsのシステムは、GUIが使われます。実は、ユーザがモニタ上のアイコンやメニューをクリックして選択すると、コマンドの文字列を内部的に転送するように変更したものです。したがって、Windowsのシステムでは、マウスを使わなくても、すべてキーボードからの文字列入力でコンピュータを制御できます。コマンドをキーボードから入力する場所は「ファイル名を指定して実行」です。
2010.7 橋梁&都市PROJECT

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