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7. 外国語としてのプログラミング言語

7.1 英語の常識が必要


7.1.2 英語のマニュアルを訳しただけでは分からない

 コンピュータ全体の勉強は、英語で書かれた元の参考書を日本語に翻訳したものを見ることから始まります。元の英語版の説明は、声に出して理解できる文章で書かれています。プログラミング言語の方は、発声を目的とした言語ではありません。英米人は、日常言語と少し違う方言として発声することもしますし、方言の元にしている言葉も理解しています。専門的な意義で限定して使うときの方言は、元の言葉または同義語(synonym)の意味と違う場合があります。スペルを部分的に変える場合もあります。ASCIIのような頭字語(acronym)に造語することもあります。同義語は、単語としては別の言葉であっても、意味的には同じである場合の言い換えに使います。一つの言語習慣の環境では、特に説明しなくても感覚的に理解できる場合があります。しかし、英語環境内での言い換えは、日本人に直ぐには分かりません。専門用語が別に増えたと解釈することもあって、説明の本質を理解することができないことが起こります。例えば、コンピュータに仕事をしてもらうことはプログラムの実行です。英語表現は、これを動詞の命令形で使います。その動詞には、call, compute, do, execute, go, perform, proceed, run などを使い分けています。これらは、日常 普通に使う言葉ですので、英語の用語説明には載りません。それを受けた日本語の用語説明にも載りません。英語の知識が少ない初心者ユーザは、ここで最初の混乱を味わいます。 
2010.7 橋梁&都市PROJECT

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