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6. 文書の作成技術

6.5 体裁


6.5.2 綴じ方にも規則がある

 綴じ方も体裁です。大福張は上綴じで、紐を付けてぶら下げます。縦書きで書かれた和書類は右綴じ、英文や横書きの日本語のレポート類は左綴じになりますが、綴じは書式と連動しています。ページの切り方にも決まりがあって、左綴じは見開きの左ページを偶数ページ、右綴じは右を偶数ページにします。印刷と製本には専門の技術集団がありますので、書物の奥付に印刷と製本の企業名が載ります。質のよい製本には特殊な道具や技術が使われますので、一般のユーザの手に余ります。簡単な書類管理は、ホッチキス止めか、パンチで穴開けをしてファイルに綴じます。用紙の綴じる側には、綴じ代を見込んで相応の余白を取ります。文書の体裁は、保存と検索などの管理技術と密接に関わります。官公庁の文書の寸法は、JISのB列からA列規格の採用に変りましたが、これは大きな変化を伴います。例えば書架やファイルキャビネットなどの外形寸法が変り、ひいては家具調度のデザインにも影響が及ぶからです。
2010.6 橋梁&都市PROJECT

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