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6. 文書の作成技術

6.5 体裁


6.5.1 文書全体のデザインが体裁である

 第三の要素である体裁は、用紙の綴じ方や製本のような物理的な外観を指します。前項の文章・書式と重複する事項も多いので、レイアウト(layout)と言うときは、書式に関連して、ページ単位のデザインを言います。図などを含め、文字並びの幾何学的デザインです。手紙を書くとき、用箋や封筒の質やデザインを選ぶことは、体裁の問題です。企業が発送する手紙は、企業の顔を代表するように固有のデザインをした専用の用箋(レターヘッド付き)や封筒を使います。ワードプロセッサを効率的に利用するとき、あらかじめ決めておいた定形的なレイアウトを保存しておいて、伝えたい本文を書き込めば簡単に清書が完成するような方法があります。このときに使われる雛形の書式とレイアウトをテンプレート(template)と言います。伝えたい具体的な項目に落ちがないようにする視覚的な方法です。その必要項目を、5W1Hと言うことがあります。昔の軍隊では「いつ、どこで、だれが、なにを、どうした」と報告させる訓練をしていました。これに「なぜ、どうやって」を加えると5W1H(what, when, where, who, why, how)に対応します。
2010.6 橋梁&都市PROJECT

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