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6. 文書の作成技術

6.1 文書に作成する意義


6.1.2 プログラミングのソースコードも印刷して残すこと

 コンピュータプログラミングコードは、コンピュータが実行できるように工夫された言語で書いた文書です。人が読んでも理解できるように、最初に作る元文書をソースコードと言います。コンピュータが理解するのは、機械語に翻訳した、対象とする(オブジェクト)コンピュータ向けの文書(オブジェクトコード)です。これは、読める文字で符号化しても理解が難しい文書です。そのため、ソースコードを公開しなければ、プログラミングの財産を或る程度は保護することができます。ソースコードもハードコピー化しておく注意を怠ると、プログラム本体がブラックボックス化して、修正も改良もできなくなり、結果として知的財産が失われます。紙に印刷しないで、フロッピーディスクに保存したソースコードは、ディスクが読めなくなると消滅したと同じです。コンピュータを扱うときは、コンピュータで扱う文書の読み書き技能を習熟しなければなりません。この全体概念を、コンピュータリテラシー(computer literacy)と言います。具体的な問題の一つが、コンピュータ向けの作文術です。プログラミング言語は、無駄を省いたコンピュータ寄りに特化した言語、例えばC言語、などを使います。しかし、一般的なユーザには、読んで分かる普通の文書形式を持たせた言語がよいのです。その意味では、COBOLがそれを意識した言語です。
2010.6 橋梁&都市PROJECT

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