動詞の意味を持つ語を他の語と組み合わせる使い方は、すべての言語で見られます。英語では、前置詞や副詞を組み合わせて一単位の動詞として使う語を句動詞(phrasal verb)と言います。「set back, put up with」などです。複合動詞は、句動詞と似たところがあります。「上がる・下がる・入る・出る」などは複合動詞によく使う動詞です。英語の句動詞によく使う前置詞「up, down, in, out」と対応しています。表4.3に示した動詞用漢字は、複合動詞を構成する語によく使われる漢字を調べたものです。或る辞書的な資料から、漢字の出現数を数えた数を、頻度数として参考に示しました。英語の句動詞の構成と対応させるように、動詞と前置詞を思いつくままに書き出してみました。英語の句動詞は、前置詞を使い分けて意味を限定します。ただし、目的語を間に挟むなど、構成単語の並びが固定していないことが複合動詞とは違うところです。英語の接頭辞、例えばco-の付く動詞「cooperate, collaborate」の意味を考えると、一語に繋ぐ複合動詞の構成になって、漢字「合」を使う場面と似ています。
2010.4 橋梁＆都市PROJECT
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