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4. 動詞の話し

4.1 品詞に分けるときの動詞


4.1.2 動詞の基本形があること

 動詞は、これが動詞の基本だ、とする形があります。日本語は終止形です。欧米語は不定形の訳を当てます。日本語の動詞終止形は、語尾に仮名文字50音表の「う、く、す、つ…る」行を取ります。試しに50音の仮名一文字に「る」を付けてみれば、ラ行と濁音半濁音を除く、ほぼすべてに和語の動詞の意味があります。仮名で書けば2字ですが、発声単位としては一音節の語幹を持っています。面白いことに、フランス語の動詞の不定形は、語尾に"r"の文字を持ちます。ドイツ語の動詞の不定形は語尾がenで揃っています。動詞は活用させて使いますが、どの言語にもかなり整然とした規則があります。もしそうでなければ、個別に覚えなければ言葉を使えません。それぞれの言語を母語とする人(native speaker)は、そのような不便を感じないで言葉を覚えた人です。別の言語を習うときは、理屈で覚えようとしますので、規則が整然としていれば覚え易いのです。フランス語やドイツ語に較べれば、英語は動詞単語の文字構成は規則性が低い、と言っても良いでしょう。特に、不規則動詞の一群を別に覚えなければなりません。つまり、日本人にとって、正しい言葉遣いを覚えるのが厄介な言語です。 
2010.4 橋梁&都市PROJECT

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