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3. 名詞の話し

3.4 修飾語として使う名詞


3.4.3 日付と時刻の書き順も集合名詞の意識で使う

 数字は、大小の位取りが分る集合名詞を補助に使って言います。漢字では十百千万億兆…がそうです。欧米語も位取りの語があります。しかし、100以下の数の言い方は、日本語から見ると、かなり乱れています。英語で13〜19の言い方は、-teenですが、一と十の文字並びは逆順です。ドイツ語は、21を1と20の語順で「eins und zwanzig」と言います。フランス語では、70から100までの言い方が特殊です。日付の年・月・日の数字並びの方法も、日本語の書き順と欧米流の書き順が逆です。欧米流は、集合名詞的には小さいグループから書き、限定詞にofやinの機能を持たせた/(スラッシュ)を間に挟む使い方をします。この書き方は、欧米語の集合名詞の書き順です。これは、論理的には逆順ですので、コンピュータ関係では逆スラッシュ\を使います。このアスキー文字コードは、日本語用のコンピュータでは¥と表記されます。意味的には、大きい集合から小さい集合の順となっています。日本では割り算記号に解釈するとき、分子の方が分母よりも小さい表現方法に慣れていますので、例えば3月4日を4/3と書いてあると混乱を起こします。欧米語では、例えば3から10までの並びを表すときにも3/10の書き方をします。日本風では、そもそもスラッシュを使う習慣がありません。日付も時刻も大きい数グループから書き始め"‐"(ハイフン)か、小数点"."で繋ぎます。ハイフンを取って連続数字並びにしても、桁数を揃えれば、整数の大小順に矛盾が起きません。こちらの書き順の方が合理的です。欧米流を真似て、例えば2010年10月5日を2010/10/5のように書くのは良くありません。国際標準ISOでも、2010-10-5の書き方を提案しています。
2010.3 橋梁&都市PROJECT

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