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13. 連続桁の計算(続)

13.2 連続梁の計算に使う力学モデル


13.2.3 径間長を表すパラメータが二種類あること

 連続梁を三連モーメント式で解析するとき、理論的な径間比は、実径間長をその径間の平均曲げ剛性で除した(l/EJ)の比で与えます。前章の式(12.2)では、実際の径間長に英小文字lを使う式で表してあります。一方、式(12.3)は大文字のLを使っています。どれかの径間を基準とし(普通は第1径間)、全長が等断面であると仮定して他の径間は理論的に換算した径間長Lを求めて式(12.3)に代入します。中間支点上の不静定曲げモーメントの計算は理論値Lを代入するのですが、径間ごとの曲げモーメント分布、撓み、支点反力を計算するときは、実の径間長lを使わなければなりません。この使い分けは混乱を招くことがあります。連続梁の影響線解析に使うエクセルSoft"INFCONTBV0.xls"は、理論的な径間長Lについて、標準的な(1:1)および(1:1:1)の等径間の連続梁の解析を載せました。実径間lの比が等径間で無い場合も、近似的にこの計算結果を応用することができます。この場合、影響線の面積などは、実径間長lを元にして計算します。
2010.4 橋梁&都市PROJECT

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