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12. 連続桁の計算

12.5 応力の影響線


12.5.10 連続桁の解析は自由曲線の作画にも応用されること

 工業製図の作成作業のとき、手描きで滑らかな曲線を引くための用具に曲線定木を使います。弾性的な材料を使う撓い(しない)定木もあります。これを、英語でスプライン(spline)と言い、コンピュータグラフィックスで滑らかな曲線を描くときに使われるようになった専門用語です。このアルゴリズムは、連続した弾性針金で幾つかの中間点を繋ぐような式の形を扱います。構造力学、それも三連モーメントの式を扱っている技術者は、スプラインのアルゴリズムについて、すぐに納得が得られます。式の扱いについては幾つかの条件がありますが、中間点で接線と曲率とを連続させる条件が基本です。支点間での曲線の形状は三次式を使います。この解析のとき、式12.3と同形のバンドマトリックスを扱います。スプラインの詳しい説明は「易しくない計算幾何学」を参照して下さい。

図12.13 スプラインの原理で描いた連続桁の反力の影響線
2010.3 橋梁&都市PROJECT

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