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12. 連続桁の計算

12.2 連続桁橋の構造


12.2.3 日光の神橋は連続桁構造であること

図12.8 日光の神橋(吉田博の版画)
 現在の栃木県日光の神橋(幅6 m、長さ27m)は、寛永11年(1634年)に架け替えられたそのままの形式で再現した構造です。アーチ橋と解説してあるのを見ますが、橋梁工学的に言うと、連続桁橋です。架設工法は、カンチレバー方式(刎橋)です。側径間の桁端が岩盤に差し込まれ、中央径間を長く渡しています。木材は長さ方向に温度による伸縮が殆んどありませんので、ヒンジを設ける必要がありません。この形式を発案したのは、大工棟梁の山崎太夫長兵衛で、架け替えは、代々長兵衛の子孫が当たりました。猿橋よりも外観がすっきりした現代的なデザインになっているのが見事です。
2010.3 橋梁&都市PROJECT

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