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10. 小径間吊橋の計算

10.2 吊橋ケーブルの計算


10.2.4 放物線ケーブルの全長を求める

 中小吊橋のケーブル形状は、中央径間が左右対称の放物線、左右のバックステー(控えケーブル)はほぼ直線です。ケーブル全長の計算は、材料重量の計算に必要です。構造力学的には、温度差によってケーブル全体の伸縮量を求め、これから温度変化による変形と応力の計算に使います。バックステー部の長さは簡単に得られます。放物線区間の曲線の長さを求めることは、計算幾何学の問題です。数学的に厳密な積分解は、数学公式(森口他、岩波)を使うことができます。しかし、実用計算に使うには、テイラー展開を元にして誘導した、下に示す近似式で十分です。
2010.1 橋梁&都市PROJECT

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