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8. RC・PCスラブ橋の計算

8.3 弾性床上の梁の解析


8.3.9 W1〜Wn+1の連立方程式にまとめる

 式(8.16)と式(8.19)とを合わせて(n+1)元一次の連立方程式の形、式(8.20)にまとめます。WとPとの関係は、二つのマトリックスを記号[Tw]、[TP]に集約して書き直したものです。[Tw]の逆マトリックスを求め、これを[TP]に演算させることで、Wの解が得られます。数値計算をするときには、すべてのマトリックス成分を表の形に整理しなければなりませんが、個別の成分を計算するときには、元になったマトリックスの成分の構成が分るように表した式(8.21)が視覚的に判り易くなります。なお、ギヨン・マソネ流にWの平均値を1に揃えるには、8.3節の第二段落でも説明しましたが、結果のマトリックスをnλρ倍します。



マトリックスの計算にはMS-EXCELを使うと便利です。これを独立したエクセルSoft INFSLAB8V0.xlsにまとめてあります。名前に数字の8がありますが、これはGuyon-Massonetの方法と同じように幅員方向を8等分した計算用の意味です。この章で解説した方法は、任意の等分数に応用できます。MS-EXCELの関数計算は、マトリックスの次数を固定して使いますので、等分数違いのエクセルSoftは別バージョンにします。EXCEL本体は、成分を表の形にして演算を進めることができますが、上に挙げた計算式は、エクセル本体の印刷機能では正確なフォント表現が得られませんので、式を一旦グラフィックス化しておいて、印刷領域を外したところに説明用として挿入してあります。ページ数が多くなりますので、具体的な数値計算例は、次号に載せることにしました。より詳しい情報は、デモ用のソフトに載せてありますので、そちらを閲覧して下さい。
2009.11 橋梁&都市PROJECT

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