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8. RC・PCスラブ橋の計算

8.3 弾性床上の梁の解析


8.3.8 境界条件から二つの式を追加する

 式(8.16)は、代数的には、Pを定数項とするWの連立方程式です。しかし、Wの未知数(n+1)個に対して、式の数は(n−1)個です。この連立方程式は、P1とPn+1を含みませんので、両端格点での弾性条件を考えてW1とWn+1を別に求めます。まず、左端パネルについて、P1とW1の関係式を求めます。弾性条件と境界条件として、四つの条件を式(8.17)に示します。パラメータの中身が複雑ですので、個別の係数Sijの計算式は、式(8.18)にまとめました。



四つの定数R1〜R4を使うと、P1だけを作用するときの、すべての格点での撓みW1〜Wn+1が得られます。これを記号として(δ1〜δn+1)を当てておきます。相反作用の法則から、この撓みは、個別にP1〜Pn+1が作用するときのW1の解です。右端格点にPn+1だけが作用するときの解は、左右を入れ替えただけの表現です。式は二つですが、(n+1)行×(n+1)列のマトリックスの形に整理しておきます。
2009.11 橋梁&都市PROJECT

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