一般的にソフトウエアと言うときは、プログラミング文書やマニュアルなどの書類全体を指し、著作権の対象です。ソフトウエアは、ファイル形式で保存するのが普通ですので、ファイルコピーが簡単にできてしまいます。ソフトウエアに対価を支払うシステムは、著作権を尊重する方法の一つです。しかし悪意が有っても無くても、制限なしにコピーを利用されることは、ソフトウエアの開発者にとっては、道義的に我慢のできない問題です。したがって、物理的な手段を使って、ソフトウエアの肝心な個所の改変ができないような対策を工夫します。このことは、広い概念でセキュリティ(security)の問題としています。この問題は、しばしばハッカーとのいたちごっこの様相になるのですが、本来の目的は、ユーザが誤ってプログラムやデータを破壊しないような安全策を講じることです。EXCEL場合、その作業ファイル(ブック単位)は、対象としている処理のプログラムとデータとを含めたものです。EXCEL本体のソフトは、成果品として出す作業ファイルを改変できないようにするため、セルやシートをロック(施錠)する機能が提供されています。ユーザがエクセルSoftで比較設計をする場合には、データを差し替えて計算ができなければなりませんが、プログラムの骨格を変更できないように保護する方法を取ります。プログラムを正当に評価してもらうには、なんらかのデモンストレーションが必要です。この目的には、EXCEL2007から、データを含めた全体が変更できない、読み取り専用の最終版の作成機能が追加されましたので、これをデモ版として別に公開することにしました。
2009.10 橋梁&都市PROJECT |