目次ページ,  前ページ,  次ページ

4. トラス橋計算エクセルSoftの解説

4.7 横構などの計算


4.7.4 全体重量の検証をする

 そもそも設計計算の目的は、使用材料の寸法と重量を求めることです。全体の重量は、詳細な製作図を描いてから材料表を作成し、それから重量を積算します。この重量は死荷重として計算に必要ですが、計画設計の段階では判りませんので、経験則を使って見積もります。しかし、応力計算を元に所要断面寸法が計算できれば、それを参考にして、比較的実情に合った重量が得られます。かなり大雑把な仮定ですが、再現設計は、重量計算で締めくくります。エクセルSoftは仮定鋼重の右欄外に床組みと全橋の概算鋼重が示されています。リベット橋には多くの間接添接材・ブレーシング及びリベット頭が用いられています。この重量を予測するためには、過去の実績を基にする以外には方法がありません。田中豊等は、T15で設計された橋梁の実績(二等橋・三等橋)を元に提案している式は次の通りです。

   ・下路平行弦トラス 全橋  W = 5.48L + 73.5 (kgf/m2);  L = 20 〜50m
   ・主トラスのみ       W = 3.73L + 28.7 (kgf/m2)
   ・下路曲弦トラス 全橋   W = 4.08L + 153.9 (kgf/m2 s); L = 35 〜 90m
   ・主トラスのみ       W = 3.01L + 63.7 (kgf/m2)

T15 の自動車荷重は、一等橋(12tf)、二等橋(8tf)、三等橋( 6tf )及び群集荷重0.500tf/m2ですが、全体の応力は70%程度が死荷重で、さほど大きな差はないものと言えます。
2009.7 橋梁&都市PROJECT

前ページ,  次ページ