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4. トラス橋計算エクセルSoftの解説

4.6 トラスの計算


4.6.4 リベット橋は最小最大の断面構成があること

 山形鋼や溝形鋼などと共に全断面をリベットで綴じ合わせて構成するリベット橋は、現在では設計・架設されることはありませんが、かなりの数のリベット橋が現在でも引き続き利用されています。この種の橋梁の耐荷力を検証するためには、リベット橋の設計方法の理解が必要です。トラス橋としての構造計算は、溶接橋もリベット橋も差はありません。溶接橋では、応力の大小に対応させる一つの方法は、同じ断面を使っても鋼種を変えることで対応できます。これに対して、リベット橋では、部材断面構成のところで、リベット橋固有の工夫が必要です。それは、部材応力が大きくなる個所で、断面を増やすことができるように最小断面構成を考えることです。大支間のリベット橋では、厚み方向の板材を2枚以上追加する場合もあります。正直に考えると、部材の継ぎ手の個所は、添接材と合わせると2倍の断面構成になります。これを増やさないようにするため、間接添接を組み合わせるなどの工夫がされます。
2009.7 橋梁&都市PROJECT

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