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4. トラス橋計算エクセルSoftの解説

4.6 トラスの計算


4.6.2 溶接橋ではハイブリッド構造もあること

 既設橋梁の再現設計をするとき、部材の実寸法を使って計算すると、仮定した許容応力度を超える結果が得られることがあります。この場合には、一段上の鋼材が使われていることが判ります。強度の異なる材料を組み合わせる構造をハイブリッド(雑種、混血などの意)と言います。鋼構造のハイブリッドは外見的に鋼種を区別できませんので、再現計算をしてみて、材料の使い方が判ります。溶接橋であっても、継ぎ手の個所は添接板を介してリベットかボルトで接続します。その個所は、製作・輸送・架設の全体を考えて決める事項ですので、再現設計では扱いません。実橋の引張材の断面設計をするときは、ボルト穴またはリベット穴の面積を控除して応力度の計算をします。その個所は、応力度に余裕がある断面は全強の75%が一つの目安です。応力に余裕が無い場合には、その個所だけ使用板厚を大きくして断面積に余裕を持たせて製作しています。
2009.7 橋梁&都市PROJECT

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