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4. トラス橋計算エクセルSoftの解説

4.3 鉄筋コンクリート床版の計算


4.3.6 膜作用で持たせる床構造もある

 古い橋梁を調査するとき、薄板のバックルプレート(凹板)(図4.5)で床下面を構成し、その上に砂利や砂を詰め、路面を舗装材で仕上げてある構造もあることを知っておく必要があります。砂や砂利は曲げ剛性が有りません。しかし、或る程度の厚みがあると荷重を分散して下の薄い鉄板に水圧状に分布した荷重として伝え、薄い凹形の鉄板でも膜状の引張り応力度で持たせることができます。この構造は、補修作業が必要になる路面電車の軌道部分に使われていました。ただし、床部分の重量が大きくなる欠点があります。バックプレートは四辺をピン支持として計算されています。図4.6は隅田川の駒形橋の計算例を示したものです。
図4.5 バックルプレートの例

図4.6 バックルプレートの計算例(駒形橋)
2009.7 橋梁&都市PROJECT

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