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4. トラス橋計算エクセルSoftの解説

4.3 鉄筋コンクリート床版の計算


4.3.4 複鉄筋矩形断面の計算法を用いること

 鉄筋コンクリート床版の計算は、設計モーメント・断面寸法を与えて鉄筋とコンクリートの応力度を求め、別に定めた許容応力度と比較するようにまとめます。設計モーメントと許容応力度から断面寸法を提案する過程を省きますので、新しく設計を始めるときは、断面寸法を変えた幾つもの比較計算をしなければなりません。つまり試行錯誤です。理論的な方法で最適断面を求める方法もあります。しかし、理論値に合わせるような断面寸法を採用するのではなく、実情に合うように断面寸法を決定し直し、それを使って応力度を検証します。実情に合わせる断面寸法とは、スラブ厚と鉄筋かぶり厚をcm単位に丸めること、引張側鉄筋径を決め、鉄筋間隔が広くなり過ぎないように単位幅(1m)当たりの本数を決めること、圧縮側鉄筋は、引張側鉄筋と同じ径にして本数を間引くこと、などです。再現設計では、圧縮側鉄筋を引張側鉄筋量の1/2に仮定してあります。応力度の計算は、公式化した複鉄筋矩形梁の計算式を使います。この式は、鉄筋コンクリート工学の参考書には必ず紹介されていますが、式の要点をシート番号-2に再録してあります。
2009.7 橋梁&都市PROJECT

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