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4. トラス橋計算エクセルSoftの解説

4.1 作業のあらまし


4.1.1 橋梁設計入門はトラス橋から始める

 トラス形式は、橋梁だけに限らず、多くの分野で応用される構造です。トラス橋は、やや大きな支間を渡す橋梁に採用されますが、その構造は複数の床組み単位をパネル間で支える形式になっています。床組み部分は、小支間の桁橋の性格がありますので、トラス橋の設計は桁橋の設計法も含みます。つまり、小支間の桁橋の設計を踏まえた上で、主構造のトラス部分の設計に繋ぎます。床組み部分の構造提案・力学モデルの仮定・計算方法には、多くのアイディアと研究がされてきました。トラス橋の場合には、主構造のトラス設計の方に焦点を置く関係で、床版と床桁部分の設計を簡単に済ませ、それらの自重をトラスの設計荷重に引き継ぎます。活荷重の方も、床組みを介してトラス側に引き継ぐのが理屈の上では正しいのですが、計算条件が複雑になりますので、活荷重の作用が等価になるような、別体系の活荷重(トラック荷重・線荷重・群集荷重)で扱います。設計計算の筋書きは、荷重を伝える順に、鉄筋コンクリート床版・縦桁・横桁の計算を経て、主構(トラス)の計算をします。その後で、上下横構及び付属品の計算を行います。仮定鋼重は床組みとトラスに分けて行うのが通常の方法です。
2009.7 橋梁&都市PROJECT

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