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4. トラス橋計算エクセルSoftの解説

4.1 作業のあらまし


4.1.2 トラスの形式別に独立したブック単位にしたこと

 単純トラス橋は、約70m前後の支間を渡す橋梁として多く架設されてきました。鋼桁橋でも箱断面を使い、連続桁形式にすると長い支間を渡すことができます。また、高さ方向の建築限界を気にしなくても済みます。したがって、新橋をトラス橋で計画することが少なくなり、結果として、既設のトラス橋の調査に関連して、再現計算の要望が必要になりました。新規設計の場合には、材料の寸法決定の過程を記述する計算書を作成します。既設のトラス橋の場合、設計時の図面と計算書が残されていれば、それらを見て、要点をまとめることができます。それらが無い場合、実物から寸法を当たり、計算書を再現します。どちらの場合であっても、部材寸法と設計荷重を与えて応力と変形の計算をします。設計時の示方書に準じれば、当然ながら許容応力を満たす結果が得られます。同じ断面で、現行の示方書に準拠すれば、許容応力をどれだけ超えているかが計算できます。設計時の構造仮定ではなく、実情に合った構造モデルによる計算も必要です。あらゆるケースを網羅するような計算を一単位のプログラムにすると取り扱いが重くなりますので、トラスの形式と準拠示方書をキーとした小単位のエクセルSoft単位(ブック単位)に分けることにしました。ソフト名の付け方は、次項のように決めました。
2009.7 橋梁&都市PROJECT

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