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3. トラスの影響線

3.2 最大最小の影響値と影響線面積


3.2.6 幅と長さを持つ等分布荷重の扱い

 主構造の設計に使う自動車荷重は、H14から、或る平面領域の等分布荷重に置き換えるp1荷重が規定されました。これは、自動車2台を車線並列に載せることを基本的な載荷法とした、幅5.5m、載荷長D(m)の領域の等分布荷重です。自動車の前後輪荷重の大きさや車軸間距離(ホイールベース)を抽象化し、応力計算の簡易化を意図したものです。しかし、ここで、新たな最大最小問題が起こりました。それは、或る長さを持った等分布荷重をどのような位置に載荷させるときに最大または最小応力が生じるかの計算です。桁橋の場合には、比較的簡単に計算できます。しかしトラス橋の場合には、影響線の形状が多角形になる下弦材や斜材があって、幾つかの判定をして最大または最小の応力になる影響線面積の計算が必要になりました。
2009.6 橋梁&都市PROJECT

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