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13. 電子出版を考えた作文

13.2 ユーザインタフェースの多様化


13.2.5 タッチパネル利用への抵抗

 手、特に指で道具を使って作業に携わる人は、指を通して受ける感触にこだわります。機械式のタイプライタを使っていた頃、キータッチの強さを調整する機能がありました。好みの製品にこだわることもしました。神経質なピアニストは、キーボードを丁寧に拭くことに時間をかけることもしますし、必要が無ければ別の何かを触ることを避けることもします。パソコンのキーボードは、個人専用で使っていても、キーが汚れます。タッチパネル式のモニタ画面は、誰もが使うインターフェースで便利に利用できるようになりました。学校教育でパソコンを共用している環境では、指紋だらけになっているのを見ます。このインターフェースは、潔癖な個人専用の装置であれば、何とか我慢ができるとしても、衛生のことを考えると恐い面があります。スーパーマーケットなどで、展示商品を触るのは基本的にはマナー違反です。自由に触れることができる場合、その購入に抵抗感を持つ人も少なくないのです。
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