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13. 電子出版を考えた作文

13.2 ユーザインタフェースの多様化


13.2.3 キーボードの利用は必須であること

 テレビ放送は、視聴者に向かって一方的に情報を表示するメディア(媒体)です。テレビ画面をパソコンの外部ディスプレイとして利用することもできるようになりました。しかし、文字原稿の作成にも対応できなければなりません。古典的な英字配列のキーボートは、便利ですし、作業も能率的です。両手の指を使いますので、キーボードの標準的な寸法は、ほぼ横向きに置いたA4版です。パソコン利用の初期時代、ユーザインタフェースはCUIでした。あらかじめ文字候補を決めてある入力は、その案内表示にモニタが使われ、ファンクションキーも使われました。GUIの環境になって、マウスを積極的に使うようになりました。携帯電話が普及するようになって、タッチパネル式に画面を片手の指で触る方式で文字を選択する操作も増えてきました。しかし、分量の多い文字原稿を作成する目的には向きません。作図作業にも向きません。つまり、原稿作成の段階は、古典的で面倒なキーボードとマウスを使う入力作業が必須です。データをモニタ上で確認するには、或る程度の拡大表示を必要とします。建設産業では地図の利用が多く、製図とともに大きな用紙を使います。利用者の多い事務機械としてのプリンタは、用紙寸法の最大寸法がA3版であるため、それに妥協して、大寸法の図面などもA3版に高精度で縮小印刷する利用が増えています。
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