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5. 図形と字形の作成

5.2 図形データの構造


5.2.5 解像度についての妥協

 文字の図形としての表し方では、字形が認識できれば、多少の粗雑さは大目に見ます。アメリカ製の大型計算機(メインフレーム)をビジネス計算に利用し始めたとき、漢字が表示できなかったので、英字に代えて仮名文字を使うことで妥協しました。仮名は表音文字ですので、例えば、銀行の通帳は、現在でも主要な文字コードとして利用しています。仕上がりのよい印刷に使う文字図形は、拡大して見れば、細かな点の集合です。これは、印刷インキを版に塗って紙に転写するとき、インキが図形領域の外に滲みでることを避けるための物理的な工夫です。解像度(resolution)の説明は、第3.3.5項のコラムで紹介しました。

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