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8. 剪断応力度に関する特殊な問題

8.2 幅広のフランジ有効幅


8.2.4 有効幅の規定

 橋梁構造物の設計時に利用する実用的な提案は、設計示方書にあります。鋼橋の場合は、大体の目安として、片側の有効幅を支間の15%です。実際の桁橋の構造設計では、主桁間隔は支間の30%よりも狭い場合が普通ですので、フランジ部分全体が有効断面として、支間中央断面では、主桁ウエブと一体化した設計計算をすることができます。鉄筋コンクリート床版を主桁断面に組み込む設計は、鋼桁を主桁に使う合成桁と、鉄筋コンクリートT桁があります。床版は、主桁との接続の個所にハンチを設けて版厚を大きくしますが、その外側に張り出す部分では、支間の1/8を有効幅にすることが規定されています。数値の1/8は12.5%ですので、実質的には鋼断面の場合の15%とほぼ同じになります。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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