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4. 三次元的に扱う柱と梁 |
4.2 断面図形の幾何学的定数 |
4.2.8 断面回転半径の計算 |
回転半径は、圧縮材の座屈荷重を計算するときに必要になったパラメータであって、次の式で求めます。なお、単に回転半径と言うと、自動車の走行や鉄道・道路の線形でも使いますので、断面回転半径または断面二次半径(radius of gyration of area)と言います。 記号rに代えてiを使うこともあります。このパラメータの座標記号の使い方は、前項で説明したと同じで、材料のカタログに使われている座標とはx、y軸の表記の約束が逆になっていることに注意します(表4.1参照)。直線部材の長さLとの比(L/r)を細長比(slenderness ratio、音読みも訓読みも使います)と言い、派生的に定義される工学的パラメータです。圧縮材の設計では座屈変形を抑えるために上限値を決めます。引張り材では、振動し易くなるのを避けるため、こちらも上限値を決めます。 表4.1 H形鋼のカタログ数値の例(デザインデータブックより) 科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」 |
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